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映画『この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説』評価・ネタバレ感想! いつもと変わらぬ『このすば』

RPGを題材にした転生異世界ファンタジーものが横行するラノベ・アニメ業界で、他の作品とは明らかに異なるアプローチで見事大成功を収めた『この素晴らしい世界に祝福を!』(通称:このすば)。ファンタジーや転生ものの王道を逆手に取り、個性豊かなズレた面々が激しく調子に乗ることでトラブルを巻き起こす。昭和のコント番組のようなコテコテ感がクセになる、異世界コメディという稀有なジャンルなのである。トラックに轢かれそうになった女の子を救って命を落としたかと思いきや実は救う必要はなかった上に自身はトラクターに轢かれて死んだカズマ。異世界への転生にあたり、何か一つを持っていけると説明された彼は、速攻で女神のアクア…

日本のドラマも捨てたもんじゃない! 映画『劇場版 おっさんずラブ LOVE or DEAD』評価・ネタバレ感想!

社会現象にまでなったのでタイトルだけは知っていたのだが、私が観始めたのはつい先週の話。映画があまりにも話題になっているので、ミーハー気質が疼いた結果ドラマ版を観てこの波に乗ってみようと軽い気持ちで鑑賞すると全く止まらなくなってしまい、たった2日で全7話を終わらせてしまった。あそこまで話題になった作品なら万人ウケを狙ったものだろうとたかを括っていたのだが、これがまあ見事なエンターテイメントで、申し訳ない気持ちでいっぱいである。ラブコメのお約束を男同士で繰り広げるコメディパートと、春田・部長・牧の三角関係を丁寧に描いたシリアスパートの配分が完璧で「おっさんに告白されちゃった〜」というギャグもここま…

究極のお祭り映画! 映画『ワンピース スタンピード』評価・ネタバレ感想!

平成が終わり令和元年を迎えた2019年、『ONE PIECE』のアニメにとっても20周年という節目の年になった。マンガの連載が始まったのが1997年。テレビアニメは1999年の10月から放送を開始している。劇場公開の映画としては14作目で、「ONE PIECE FILM」シリーズとしては4作目。今回は海賊万博を題材にしており、麦わらの一味だけでなく様々なキャラクターが入り乱れて強敵・バレットと戦う物語。バレットはゴールド・ロジャーの船の船員であり、当時の大将センゴクがバスターコールによってようやくインペルダウンへ送ることのできた恐ろしい力の持ち主。物語の根幹にも深く関わる強敵を前に予想外のメン…

記憶喪失の男は本当に強盗犯だったのだろうか? 映画『バックトレース』評価・ネタバレ感想!

シルベスター・スタローンの新作は記憶を失った強盗が脱獄し、真実を追う物語。宣伝ではやけにスタローンがプッシュされているが、実際にはあまり出番はなく、だが逆にそのくらいがカッコいいという絶妙に美味しい立ち位置になっている。スタローンなしでも、100分足らずでテンポよく明かされる強盗事件の真相が心地いい快作だ。 以下ネタバレ込みであらすじを。 7年前、2000万ドルが奪われる強盗事件の唯一の生き残りとして逮捕されたマクドナルド。彼は撃たれたことにより記憶を失っており、その他に関わった人物はみな絶命しているため、事件の真相を知る者はおらず、金の行方すらも誰にも分からなかった。そんな彼の元に、刑期満了…

愛する彼が殺人鬼だった系映画『ドント・リサーチ 恐るべき素顔』評価・ネタバレ感想!

『ドント・ブリーズ』以降乱立する「~してはいけない系映画」の最新作。と言っても邦題がにドントがついているだけで、『ドント・ブリーズ』とはもちろん何の関係もないし、ホラーというよりサスペンス色が強い作品でもある。今回は「調べてはいけない」という設定だが、これを「ドント・リサーチ」と言ってしまえるなら世の中に『ドント・リサーチ』が大量発生することになるぞというくらい物語に新鮮味はない。設定やテンポよりも芸術性を重視したスペイン映画で、BGMもなく明るみに出てくる真実に背筋が凍るタイプの映画だ。 ドント・ブリーズ (字幕版) 発売日: 2017/03/22 メディア: Prime Video この商…

エナジードリンクで人々が凶暴化! 映画『Z Bull ゼット・ブル』評価・ネタバレ感想!

特殊なエナジードリンク「ゾルト」を飲んだ社員たちが次々と凶暴化し、殺し合いが始まるという物語に「Z Bull」という見事な邦題がついた怪作。ちなみに原題は『OFFICE UPRISING』で、エナジードリンクについては触れられていないし、そもそもゾンビ映画でもない。凶暴化した人々は怒りを増幅させられたような描写にとどまり、意識を失うでもなくただ理性が欠けてしまうのだ。そんな邦題がついていることからも分かるように、この映画は超がつくほどのB級バカ映画。社員全員が凶暴化した会社に閉じ込められるというパニックが軽快なテンポで描かれており、いろんな意味で爽快感がある。 本作の目玉となるのがやはりエナジ…

映画『ワイルド・スピード スーパーコンボ』評価・ネタバレ感想! ワイスピから飛び出したハゲ2人の戦い。

思えば遠くまで来たものである。強盗団に潜入したFBIがいつのまにかそのリーダーに友情を感じてしまう第1作『ワイルド・スピード』公開当時、誰がこんな物語を予想しただろうか。リーダーのドムと元FBIのブライアンの友情はその後も続き、仲間と共に数々のミッションに挑んできた。ブライアンを演じるポール・ウォーカーが亡くなってシリーズ離脱を余儀なくされたが、それでも魅力的なキャラクターを生み出してスピンオフまで作ってしまうのがワイスピなのである。しかも一流アクション俳優のジェイソン・ステイサムと特徴的な筋肉と愛くるしさで人々を虜にするドウェイン・ジョンソンのタッグ映画だというのだから凄まじい。ワイスピなど…

初心者におすすめな平成ライダー映画ランキングベスト10! 平成ライダーを知らない人でも楽しめる映画たち

先日公開された『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』で、平成仮面ライダーの映画が全て世に出たことになる。『劇場版ジオウ』の公開は令和だが、ジオウ自体が平成ライダーとしてカウントされているので平成ライダー映画の扱いとしておきたい。 20作ある平成ライダーだが、映画は2作目のアギトから始まっている。2001年の『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』から始まり、当初は夏の恒例行事だったはずが、いつしか春にも冬にも公開されるようになり、その数は40作以上。常に挑戦を続けて存続してきた平成ライダーは、映画においても果敢に新たな境地へと進んできた。最強フォームがテレビに先…

映画『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ! 恐竜パニック!』評価・ネタバレ感想! 悪役:佐野史郎の凄味

同時上映の『仮面ライダージオウ』が平成という時代を締めくくったのとは対照的に、『リュウソウジャー』は令和最初の劇場版として、良くも悪くも非常に堅実な作りだったように思う。例年の戦隊映画の基本フォーマットに乗せながらその戦隊らしさをスクリーンで堪能できる。尺が30分ほどしかないためできることは限られるが、だからこそスピード感に溢れ、時には倍の尺を持つ仮面ライダー映画をも上回る内容になっている、私にとってスーパー戦隊の映画はそんなイメージだ。しかし、リュウソウジャーにおいては「リュウソウジャーらしさ」というのが難点で、というのもリュウソウジャーは他の戦隊に比べてキャラクターの個性がなく、面白味が出…

映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』評価・ネタバレ感想! 衝撃の真実とレジェンド、そして平成が終わる…

2000年に始まった『クウガ』から連なる平成仮面ライダーの歴史が遂に終わる。要は元号が令和に変わることで令和ライダーにバトンが渡されるという話なのだが、平成の名を冠し常に歴史の最先端を走り続けたシリーズが一旦幕を閉じるというのはファンにとっては衝撃的な出来事なのである。奇しくも記念すべき平成仮面ライダー20作目の『ジオウ』がそのフィナーレを飾ることとなり、「平成ライダーの集大成」は避けられなくなった。過去作のキャストをレジェンドとして出演させ、主人公の常盤ソウゴがその力を受け継いでいく。最高最善の王様を目指す彼が19人全てのライダーの歴史を受け継いだ先に待つものとは…。『ジオウの本当の最終回』…