"2019"

映画『X-MEN ダーク・フェニックス』評価・ネタバレ感想! 微妙と最高が同居する複雑な完結編

遂に完結してしまった『X-MEN』。今となってはアメコミ映画は映画界にとって欠かせない存在になったが、その原点はX-MENシリーズである。X-MENの映画がなければ、スパイダーマンもMCUもダークナイトもなかったかもしれない。X-MENシリーズはアメコミ映画というジャンルを誕生させ、存続を決定づけた偉大なシリーズなのである。 しかし、そんな偉大な作品であるにも関わらず、その評価はかなり微妙。作品が公開されるたびに、設定の矛盾や面白さのムラに苦しめられたファンたちの中には、MCU派へと流れてしまった者たちも多いだろう。そして、今作『X-MEN ダーク・フェニックス』も、20世紀FOXがディズニー…

映画『ザ・ファブル』評価・ネタバレ感想! 岡田くんを殺し屋にしておきながら微妙

凄腕の殺し屋”ファブル”が、一年間だけ身元を偽って普通に暮らす。「舐めてた相手が実は〇〇だった」系の話は近年ハリウッド映画でもよく見られるが、『ザ・ファブル』はそれを連載漫画として更に一段階推し進めた作品だ。主人公・佐藤の殺し屋としての技能は圧倒的で、彼が関われば事件はたちまち解決してしまう。しかし、”普通に暮らす”という任務があるため、基本は自分の身元を偽る。それでも殺し屋として過ごしてきたせいで、どこか感性が人とずれている。そのちぐはぐさが妙なユルさを醸し出しており、なんというか、非常に味のある漫画なのだ。 そんな大人気漫画『ザ・ファブル』が遂に実写化。比較的リアルに寄り添った設定のためか…

映画『パージ:エクスペリメント』評価・ネタバレ感想! シリーズ史上最高! ひたすらに暴力の嵐

犯罪抑止のため、年に1度、夜12時間だけ殺人を含む全ての犯罪が合法化される”パージ法”が制定されたアメリカを描き、大ヒットしたパージシリーズ。映画だけでなくテレビドラマにもなっており、本作『パージ:エクスペリメント』は映画1作目の更に前、パージ法制定の日に迫る内容になっている。パージの目的が犯罪抑止ではなく、低所得者を殺害する口減らしにあることは過去の映画でも指摘されてきた。パージシリーズはその滅茶苦茶な設定とは裏腹に、しっかりとした社会問題への警鐘を孕んだクレバーな作品なのである。 しかし私見としてはその頭の良さが逆に足枷になってしまっていたというか。正直設定から感じる殺伐さよりも内容の小難…

メガシンカ廃止と聞いて何故か通りすがりの仮面ライダーのことがダブってしまった話

秋に発売予定の『ポケットモンスター ソード/シールド』について、ある発表がされたことでネットが大荒れしている。その発表とは、新作において「メガシンカ」と「Zワザ」の廃止が決定したというものだ。その前には過去作のポケモンを一部しか連れてこれないという仕様が発表されたこともあり、ブーイングがあったり、Switchへの対応ならば仕方ないと擁護する声が出たりと、ポケモン界隈がかなりにぎやかになっている。 私自身、ポケモンはルビー・サファイア世代なのだが、メインのゲームはそれぞれ一通りプレイしている。しかし個体値などの細かい作業には拘りがなく、まあ殿堂入りすればいいかなあという程度。お気に入りのポケモン…

Netflix映画『リム・オブ・ザ・ワールド』評価・ネタバレ感想! 少年少女が世界を救うための冒険に出る!

「4人の少年少女が世界を救う」と聞いて、個人的には『スタンド・バイ・ミー』のような冒険譚をイメージしていたのだが、実際にはもっとスリルに溢れ、常に死を意識させてくるパニックアドベンチャーものだった。どちらかというと、『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』に似た物語。あの映画の登場人物が全員モロ子ども(『ジュマンジ』でも外見が大人なだけで中身は子ども)といった内容だった。突如異星人が襲来し、キャンプ場で出会った4人の少年少女は、宇宙飛行士から世界を救う鍵を渡される。世界の命運は彼らに託された。 それぞれトラウマや悩みを抱えた4人が、仲間と共に冒険へ出かけ、時に衝突しながらも世界を救うために…

Netflix映画『アイ・アム・マザー』評価・ネタバレ感想・解説! 皆、この映画の真相に気づいてくれ~~~~

先日配信されたNetflix映画『アイ・アム・マザー』。率直な感想としては「やられた~~~~~~」というか「そっちかああああああああ」というか、とにかく事前情報やイメージからは想像のつかない方向性の映画で、硬派なSFに見えてある程度知識が必要になるタイプの作品。これ完全に大好物のやつや…と気づいたのは本当に終盤。全ての仕掛けに気づいた時、アイアムマザーというタイトルの意味すらも違って見えてくるという、まあ巧妙な映画だった。これをアンドロイドと人間の交流を描いたSFと捉えてしまうとかなり味気ない作品に思えてしまいそうだけど、実際はそうじゃないんだ! 裏側で物凄いストーリーが練られている作品なんだ…

『パージ:大統領令』ざっくりとネタバレ感想! もっと馬鹿げた映画が観たかった…

年に一度だけ犯罪が合法化されるという斬新な設定で話題のパージシリーズの3作目は、いよいよ大統領候補まで巻き込んだ。パージ賛成派と反パージ派の争いは1作目からうっすらと描写されていたが、今回戦いの舞台は政治の世界にまで及んだ。2作目の『パージ:アナーキー』は、1作目よりもスケールを大きくしシリーズの世界観を拡張したが、本作『パージ:大統領令』は、シリーズの完結編。「殺さないことこそ美徳」というテーマを掲げ続けたこの作品は、一体どのような結末を迎えるのか。非常に楽しみにしていたのだが、何故だかこのシリーズは芸術的・宗教的なモチーフが好きなようで、どうにもフラストレーションの溜まる映画になってしまっ…

Netflix映画『サバハ』評価・ネタバレ感想! 「信仰心」や「願い」を主軸に紡がれるリアリティに富んだ傑作ミステリー!

映画ファンには大きく分けて洋画派と邦画派の2種類がいるが、洋画にも邦画にも当てはまらない作品は当然のことながら数多く存在する。インド映画=すぐ踊る、というイメージも一般的に定着している時代だ。今回鑑賞したのは、お隣の韓国からやってきたホラー風ミステリー映画『サバハ』。キリスト教と仏教の概念を盛り込みながら、予測不能な結末へと着地する見事な映画だった。確かに演出がホラーがかっているシーンもあるにはあるが、特に観てる人を怖がらせようという意図までは感じない。この映画にあるのは表面的な恐怖ではなく、信仰心という人間にとって欠かせない感情なのだと思う。 ちなみに、タイトルの「サバハ」は、サンスクリット…

MCU フェーズ3までの全22作品興行収入ランキング! 日本と世界での違いを徹底解説!

『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開され、『アイアンマン』から始まり10年以上にわたって紡がれてきた壮大な物語にようやく一区切りがついた。映画の総数は22作。単体作品の節目でクロスオーバーのアベンジャーズを公開し、アメコミファンだけでなく普段映画を観ない層をも巻き込んでいった。しかし、それでも各ヒーローの知名度にはムラがあるようで、「MCUの主役はアイアンマン」というイメージが一般的に広まっていることも否めない。確かにエンドゲームまでの流れにおいてトニー・スタークが重要なキーマンであることは否定しない。しかし、それぞれのキャラクターの単体作品を積み重ねていき、時折クロスオーバーさせるこのシリ…

映画『パージ:アナーキー』あらすじ&ネタバレ感想! スケールを増した犯罪合法化の夜

今度新作が公開されるというので、全く未見だったパージシリーズに手を出してみた。1作目の『パージ』は斬新な設定の割にスケールはこじんまりとしていた。しかし、"殺人が合法化される"ことの恐ろしさと、それに付随する社会問題まで視野に入れ、90分というしゃくに収めた見事なエンターテイメントだと思う。1作目に関しては別でまとめてもいるので、詳しくはそちらで。 パージ (字幕版) 発売日: 2015/11/26 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る この続編『パージ:アナーキー』は、前作よりもはるかにスケールアップが図られていた。前作の舞台は富裕層の自宅で物語も家族を中心にしてい…