MCU フェーズ3までの全22作品興行収入ランキング! 日本と世界での違いを徹底解説!

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (吹替版)

 

『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開され、『アイアンマン』から始まり10年以上にわたって紡がれてきた壮大な物語にようやく一区切りがついた。映画の総数は22作。単体作品の節目でクロスオーバーのアベンジャーズを公開し、アメコミファンだけでなく普段映画を観ない層をも巻き込んでいった。しかし、それでも各ヒーローの知名度にはムラがあるようで、「MCUの主役はアイアンマン」というイメージが一般的に広まっていることも否めない。確かにエンドゲームまでの流れにおいてトニー・スタークが重要なキーマンであることは否定しない。しかし、それぞれのキャラクターの単体作品を積み重ねていき、時折クロスオーバーさせるこのシリーズで「アイアンマンが主役」という言い方はやはり違和感がある。

 

知名度はアイアンマンが高いかもしれないが、最も人気のあるヒーローは誰なのだろうか。これまでに公開された全22作の映画の興行収入を比較することで、各キャラクターの一般的な知名度や人気が見えてくるかもしれない。

そこで、『アイアンマン』から『アベンジャーズ/エンドゲーム』までの22作品の日本及び世界ごとの興行収入をランキング形式にしてまとめてみた。なお、『キャプテン・マーベル』と『アベンジャーズ・エンドゲーム』に関しては最終的な数字がまだ出ていないため、調べた限り最新の数字を入れている。

 

 

アベンジャーズ / エンドゲーム (オリジナル・サウンドトラック)

アベンジャーズ / エンドゲーム (オリジナル・サウンドトラック)

 

 

 

 

日本

1『アベンジャーズ エンドゲーム』

2『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』 37.4億円

3『アベンジャーズ』 36.1億円

4『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』 32.1億円

5『スパイダーマン:ホームカミング』 28億円

6『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』 26.3億円

7『アイアンマン3』 25.7億円

8『キャプテン・マーベル』 19億円

9『ドクター・ストレンジ』 18.7億円

10『ブラックパンサー』 15.6億円

11『アントマン&ワスプ』 13.2億円

12『アントマン』 12.1億円

13『アイアンマン2』 12億円

14『マイティ・ソー バトルロイヤル』 11.5億円

15『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』 11.4億円

16『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 10.7億円

17『アイアンマン』 9.4億円

18『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』 7億円

19『マイティ・ソー ダークワールド』 6.35億円

20『インクレディブル・ハルク』 5億円

21『マイティ・ソー』 5億円

22『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』 3.1億円

 

『エンドゲーム』に関してはまだ上映中のため最終的な数字は出ていないが、現時点で既に22作中トップであることは変わりない。

 

このランキングを見ると、アベンジャーズ各作品と「アベンジャーズ2.5」とも呼ばれていた『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』が上位に入っていることが分かる。リピーターのファンも多いだろうが、単体作品と明らかに数字に差があることを考えると、やはり「アベンジャーズ」という単語が一般層への訴求力を持っているに違いない。また、『スパイダーマン:ホームカミング』が第4位にランクイン。00年代のライミ版等、日本でも根強い人気を誇るヒーローのためだろうか。

対して最下位は『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』。それに続いて下から『マイティ・ソー』、『インクレディブル・ハルク』と、フェーズ1の作品が並んでいる。やはり当時はまだ知名度が低かったのだろう。また、戦争やファンタジーなど、一般層が入りづらいような作風も原因なのかもしれない。

 

マーベル・シネマティック・ユニバース

マーベル・シネマティック・ユニバース

 

 

 

 

世界

1『アベンジャーズ エンドゲーム』 $2,189,000,000

2『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』 $2,048,359,754

3『アベンジャーズ』 $1,518,812,988

4『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』 $1,405,403,694

5『ブラックパンサー』 $1,346,913,161

6『アイアンマン3』 $1,214,811,252

7『キャプテン・アメリカ シビル・ウォー』 $1,153,304,495

8『キャプテン・マーベル』 $1,110,662,849

9『スパイダーマン:ホームカミング』 $880,166,924

10『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』 $863,563,881

11『マイティ・ソー バトルロイヤル』 $853,977,126

12『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 $773,328,629

13『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』 $714,264,267

14『ドクター・ストレンジ』 $677,718,395

15『マイティ・ソー ダークワールド』 $644,571,402

16『アイアンマン2』 $623,933,331

17『アントマン&ワスプ』 $622,674,139

18『アイアンマン』 $585,174,222

19『アントマン』 $519,311,965

20『マイティ・ソー』 $449,326,618

21『キャプテン・アメリカ ザ・ファーストアベンジャー』 $370,569,774

22『インクレディブル・ハルク』 $263,427,551

 

 

アベンジャーズ4作と『シビル・ウォー』が上位に食い込んでいるのは日本と同じ。やはり世界的にもアベンジャーズというタイトルにブランド力があるようだ。

日本と比べて大きく順位が異なるのは『アントマン』2作と『ブラックパンサー』。前者は日本の方が高く、後者は世界の方が高い。『アントマン』2作は私が劇場で鑑賞した時も場内は満席。宣伝も、長期的なシリーズの1作というよりは、コメディ路線で大人も子供も楽しめる単体作品として推していた。そのことが功を奏し、「蟻のヒーロー」という異色なキャラクターが人気を得たのかもしれない。

また、『ブラックパンサー』は、観た方は既に分かると思うが、かなりの社会派映画になっている。特に人種や国際問題に目を向けた作風は世界中で高く評価され、アカデミー賞までノミネートするほど。しかし、この映画が提示してきた社会問題は日本人には響かなかったのかもしれない。むしろ派手なアクションがない分、地味なイメージがついてしまっている可能性すらある。

 

 

最後に

こうして比べてみると、細かな違いはあれど、大きく順位が異なるような作品はわずかに限られていることが分かる。また、『マイティ・ソー』2作の興行収入が意外にも低く、3作目の日本でのタイトルが『バトルロイヤル』になってしまったことも理解できる(納得はできていない)。しかし、日本においても『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』以降は常に10億円を突破しており、MCUが映画界において一大コンテンツであることを証明している。この記事を書いている時点で、MCUの次回作は『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』。フェーズ4突入となる記念作に、トニーの愛弟子であるピーターが主演というのはファンとしても感動を禁じ得ない。『ホームカミング』が大ヒットしたこともあり、日本での動員も期待できそうだ。

 

 

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