"2019"

映画『パージ』ネタバレ感想・評価! 抑圧された感情が解き放たれる恐怖

犯罪防止のため、年に1度だけ犯罪が許される12時間・パージが行われるという恐ろしい設定で現在映画3作とTVドラマまで作られている大人気シリーズ『パージ』。パージ(purge)とは、英語で一掃や粛清という意味を持つ単語だが、この映画では”浄化”という意味でも用いられている。今月には4作目にあたる『パージ・エクスペリメント』が公開されるようで、シリーズ未見だった私もこれを機に手を出してみようかとNetflixを開いた。 様々なレビューを見るに、一作目は賛否両論あったようなのだが(おそらくは人気シリーズが故に評判が独り歩きしたということもあるのだろう)、私としては大いに楽しむことができた。傑作とまで…

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』1クール目感想! つまらないのは脚本の大筋が弱い故だろうか?

3月から放送が始まった『騎士竜戦隊リュウソウジャー』も、早いもので今日の放送により1クールが経過した。当初は一話ずつ感想を認めていたのだけれど、結局時間が取れず断念。だが、せっかく4話までは書いたのだからという思いもあって、1クール終了(12話まで)のタイミングで感想をまとめようと考えた。といっても、1クールで物語に大きく区切りがついたかと言えばそうでもなく、ただ三ヶ月分というキリのいい数字でしかない。ゴールド登場のタイミングからが新展開かなという気はするのだが、まあこういう感想は書けるうちに書いたほうがいいので……。 www.meerkatinspace.com 作風~前作『ルパパト』との違…

映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ネタバレ感想! 評価など必要としない紛れもない傑作! 人類はただゴジラに平伏すのみ

待ってました、この時を! ハリウッドが遂に素晴らしいゴジラ映画を作ってくれた。もう迷いはない。我々人類はただゴジラに平伏すのみ。何もかもが完璧。小さな問題なんていうのは、街を粉々にし人々を次々殺していく怪獣たちのバトルの前では全くの無意味。ただただ素晴らしい、それだけの映画だった。 しかし、そんな陳腐な感想だけで記事を書くわけにもいかないので、しっかりとこの『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』がいかに素晴らしかったのかを文章にまとめたいと思う。 最近のゴジラシリーズ ゴジラシリーズは、映画だけでも日本で30作以上が作られ、その中にはアニメーション映画も含まれている。コミカライズや小説化をされ…

2019年映画『貞子』ネタバレ感想! 令和初のJホラー映画は怖い? つまらない? 原作『タイド』との関連なども徹底解説!

1998年に『リング』が公開され、その後清水崇監督の『呪怨』シリーズと並んで、平成に君臨するホラー映画シリーズの二大巨頭となったリングシリーズ。『リング』、『らせん』、『リング2』、『リング0』、『貞子3D』、『貞子3D2』に続く7作目の本作『貞子』は令和初の貞子映画となる。シリーズのファンとしては、5月1日に元号が令和に変更されてから初のメジャーな和製ホラー映画が、平成ホラー映画の代表作であるリングシリーズの続編であることが非常に感銘深い。 『リング』は元は鈴木光司の小説だが、原作の展開とは明らかに異なる。その辺りのことは以前書いたこちらの記事を参考にしていただきたい。 www.meerka…

TRIGGER新作、アニメ映画『プロメア』ネタバレ感想! 監督・脚本の黄金タッグと豪華声優陣による超王道ムービー!

『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』の今石監督・中島脚本タッグが送るTRIGGER新作は、前2作と異なり劇場アニメ。グレンラガンとキルラキルは、2クールとは思えない急展開や熱量が話題を呼び、今でも熱狂的なファンを持つが、今回の『プロメア』は2時間という制約がある。しかし、よくよく考えれば脚本の中島かずきは劇作家なわけで、2時間という制約はむしろ彼の本領を発揮させる形となった。そして、その脚本を鮮やかな色彩で見事に演出してしまう今石監督。期待通り、ただひたすらにお二人の才能とTRIGGERというブランドに平伏すだけの非常に幸福な時間であった。 おそらく、『プロメア』を観る多くの人は『天元突破…

映画『貞子』公開記念! 小説『リング』三部作を感想・ネタバレ付きで徹底解説!

来たる2019年5月24日、ついに映画『貞子』が公開される。監督は1作目の『リング』をはじめ、シリーズの多くに関わった中田秀夫。主演には池田エライザを迎え、鈴木浩司原作の『タイド』を映像化するという試み。といっても、『貞子3D』や『貞子3D2』と同様、原作の登場人物の名前だけをなぞって、物語は全くのオリジナル路線なのだと思うが、それでも貞子シリーズの1作で令和最初の貞子になることは紛れもない事実。 ちなみに映画『貞子』の感想記事はこちら。 www.meerkatinspace.com 最初の映画『リング』から20年近くが経っていることも考えると、おそらく貞子を「テレビから出てくる幽霊」という認…

映画『コンフィデンスマンJP』ネタバレあらすじ&感想! 詐欺のスケールもグレードアップ!

昨年放送された月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』。その劇場版が遂に公開された。今作は日中韓合同制作という映画ならではの大規模な試み。『リーガル・ハイ』や『デート』などを手掛ける人気脚本家・古沢良太がドラマ版に引き続き、脚本を担当。ダー子をはじめとするお馴染みのキャラクターたちが、香港を舞台にスクリーンで暴れまわるという非常にスケールの大きい作品となっている。更に、香港を牛耳り氷姫の異名を持つ女帝役に竹内結子、ダー子と因縁の深い、恋愛詐欺を得意とするコンフィデンスマンに三浦春馬を迎え、第1話でも登場した江口洋介までもが物語に深くかかわってくる。そのほかにも小池徹平、吉瀬美智子、佐藤隆太などドラ…

映画『拷問男』ネタバレ感想! 意外と手堅い社会派映画

〇〇男というタイトルは昔から使い古されているし、海外のヒーローも〇〇マンというネーミングが多い。しかし、ここまで極端なタイトルはおそらく稀だろう。数々の拷問道具と強い赤色が目を引くジャケットの真ん中に堂々と躍る『拷問男』の三文字。どこか『ムカデ人間』のそれを思わせるこのパッケージからお察しの通り、なかなかにグロテスクな映画だ。だが、この映画はただスプラッター映画好きだけを喜ばせようと作られたわけではないことが、映画を観れば分かってもらえるはずである。主人公がある人物を拷問する過程が説得力を持つからこそ、終盤に集中する拷問描写も意味合いを強めている。 ムカデ人間 (字幕版) 発売日: 2013/…

アナベル人形も登場! 死霊館シリーズ最新作、映画『ラ・ヨローナ ~泣く女~』ネタバレ感想!

てっきりジェームズ・ワン制作の一般ホラー映画かと思いきや、今やホラー映画界でトップレベルの人気を誇る死霊館シリーズの新作だった本作。確かにポスターなどにも『死霊館』のタイトルは書いてあるのだけれど、この書き方ではうまく伝わらないような気も。ただ、映画自体は構成も霊の外見も演出も音楽もすべてが『死霊館』テイストなので、シリーズを追っている人なら確実に楽しめるつくりになっている。本編とスピンオフの登場人物が交差する構成が死霊館ユニバースの特徴だが、この『ラ・ヨローナ』は他作品との関連は薄く、単独でも十分面白くしっかり怖がれる作品だった。 ちなみにタイトルにもある「ラ・ヨローナ」というのはメキシコに…

映画『ザ・トランスフォーム 地球外生命体』ネタバレ感想! 『バンブルビー』のパチモンどころかただのパッケージ詐欺

『ザ・トランスフォーム 地球外生命体』というタイトルとパッケージに堂々と屹立する黄色いロボットから、おそらく多くの人が『トランスフォーマー』や少し前に公開した『バンブルビー』を連想するかと思う。というか、それを狙っての発売だろう。パッケージには「このロボット、人類の敵か? それとも、地球の救世主か?」という文字が躍っている。『トランスフォーマー』シリーズが長きにわたりオートボットとディセプティコンの対立を描いているのに対し、この映画はロボット1体の正体がカギとなるような作品だろう。そんな風に想像するのは容易い。 しかし、狙いすぎてお偉いさんからお叱りを受けるのではないだろうかと心配になるほどの…