映画『貞子』公開記念! 小説『リング』三部作を感想・ネタバレ付きで徹底解説!

来たる2019年5月24日、ついに映画『貞子』が公開される。監督は1作目の『リング』をはじめ、シリーズの多くに関わった中田秀夫。主演には池田エライザを迎え、鈴木浩司原作の『タイド』を映像化するという試み。といっても、『貞子3D』や『貞子3D2』と同様、原作の登場人物の名前だけをなぞって、物語は全くのオリジナル路線なのだと思うが、それでも貞子シリーズの1作で令和最初の貞子になることは紛れもない事実。 ちなみに映画『貞子』の感想記事はこちら。 www.meerkatinspace.com 最初の映画『リング』から20年近くが経っていることも考えると、おそらく貞子を「テレビから出てくる幽霊」という認…

映画『コンフィデンスマンJP』ネタバレあらすじ&感想! 詐欺のスケールもグレードアップ!

昨年放送された月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』。その劇場版が遂に公開された。今作は日中韓合同制作という映画ならではの大規模な試み。『リーガル・ハイ』や『デート』などを手掛ける人気脚本家・古沢良太がドラマ版に引き続き、脚本を担当。ダー子をはじめとするお馴染みのキャラクターたちが、香港を舞台にスクリーンで暴れまわるという非常にスケールの大きい作品となっている。更に、香港を牛耳り氷姫の異名を持つ女帝役に竹内結子、ダー子と因縁の深い、恋愛詐欺を得意とするコンフィデンスマンに三浦春馬を迎え、第1話でも登場した江口洋介までもが物語に深くかかわってくる。そのほかにも小池徹平、吉瀬美智子、佐藤隆太などドラ…

映画『拷問男』ネタバレ感想! 意外と手堅い社会派映画

〇〇男というタイトルは昔から使い古されているし、海外のヒーローも〇〇マンというネーミングが多い。しかし、ここまで極端なタイトルはおそらく稀だろう。数々の拷問道具と強い赤色が目を引くジャケットの真ん中に堂々と躍る『拷問男』の三文字。どこか『ムカデ人間』のそれを思わせるこのパッケージからお察しの通り、なかなかにグロテスクな映画だ。だが、この映画はただスプラッター映画好きだけを喜ばせようと作られたわけではないことが、映画を観れば分かってもらえるはずである。主人公がある人物を拷問する過程が説得力を持つからこそ、終盤に集中する拷問描写も意味合いを強めている。 ムカデ人間 (字幕版) 発売日: 2013/…

アナベル人形も登場! 死霊館シリーズ最新作、映画『ラ・ヨローナ ~泣く女~』ネタバレ感想!

てっきりジェームズ・ワン制作の一般ホラー映画かと思いきや、今やホラー映画界でトップレベルの人気を誇る死霊館シリーズの新作だった本作。確かにポスターなどにも『死霊館』のタイトルは書いてあるのだけれど、この書き方ではうまく伝わらないような気も。ただ、映画自体は構成も霊の外見も演出も音楽もすべてが『死霊館』テイストなので、シリーズを追っている人なら確実に楽しめるつくりになっている。本編とスピンオフの登場人物が交差する構成が死霊館ユニバースの特徴だが、この『ラ・ヨローナ』は他作品との関連は薄く、単独でも十分面白くしっかり怖がれる作品だった。 ちなみにタイトルにもある「ラ・ヨローナ」というのはメキシコに…

映画『ザ・トランスフォーム 地球外生命体』ネタバレ感想! 『バンブルビー』のパチモンどころかただのパッケージ詐欺

『ザ・トランスフォーム 地球外生命体』というタイトルとパッケージに堂々と屹立する黄色いロボットから、おそらく多くの人が『トランスフォーマー』や少し前に公開した『バンブルビー』を連想するかと思う。というか、それを狙っての発売だろう。パッケージには「このロボット、人類の敵か? それとも、地球の救世主か?」という文字が躍っている。『トランスフォーマー』シリーズが長きにわたりオートボットとディセプティコンの対立を描いているのに対し、この映画はロボット1体の正体がカギとなるような作品だろう。そんな風に想像するのは容易い。 しかし、狙いすぎてお偉いさんからお叱りを受けるのではないだろうかと心配になるほどの…

『ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー』(ルパパトキュウ)ネタバレ感想! 3大戦隊の見事なコラボレーション

現行の戦隊と1作前の戦隊がコラボする、毎年恒例のVSシリーズ。昨年は『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』という変化球が投げ込まれ、シリーズ存続の危機かと思われたが、今年は無事に決行された。しかし、2大戦隊が対立した『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(以下、ルパパト)と、12人の救世主が活躍した『宇宙戦隊キュウレンジャー』計19人に加え、『動物戦隊ジュウオウジャー』からもジュウオウザワールドがゲスト出演し、総勢20名のヒーローの立ち並ぶ姿は、例年を上回るインパクトがあった。 まず一言、本当に素晴らしい作品だった。VSシリーズならではの2大戦隊の掛け合いや、価値観の違い…

『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』感想! 最終回を無に帰す恐ろしいスピンオフ

平成仮面ライダーに関してはかなりのファンだと自負している私だが、1年単位で作品がガラッと変わるという特性ゆえに、やはり作品単位での好き嫌いは生じる。それでも、今年は期待できそう、いやハズレ年だなどと、ああだこうだ言いながら毎週観るのがもはや日課になっている。そういった意味で言うと、ファンの方には申し訳ないが私としては『仮面ライダービルド』は完全なハズレ。全くもってつまらないというほどではないものの、同じ展開の焼き増し、唐突な展開、酷いキャラブレなどなど、ビルドの悪い点を挙げるとキリがない。これでつまらないならまだよかった。しかし、一定の人気を誇っているためか制作陣もかなりに調子に乗ってしまった…

映画『バースデー・ワンダーランド』ネタバレ感想! 既視感ありまくりのスカスカファンタジー

クレヨンしんちゃんの『オトナ帝国』でお馴染みの原恵一監督による新作アニメ映画。私自身、クレヨンしんちゃんの映画は全て観ているものの、原恵一監督の他の作品については全く観ていない。原作は児童文学で、公開前のインタビューなどでも殊更に「エンタメ作品」だということが強調されていたので過度な期待はせずに軽い気持ちで観に行ったのだが、これがもう本当に退屈で退屈で。久々にこんなにつまらない映画を観たというか、前日に『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観てしまったという喪失感を考慮してもこの映画は圧倒的につまらない。どこが酷いとかそういう次元ではなく、全体的に本当に面白味がないのだ。 霧のむこうのふしぎな町 …

『アベンジャーズ/エンドゲーム』感想 集大成ゆえの寂寥感

遂に『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観てしまった。実は公開日翌日の朝イチで鑑賞していたのだが、なかなか文字に起こす時間が取れず。かといってこの感動をまとめないのも惜しいし、もうネットにもリアルにも感想がありふれていることを重々承知の上で、やはり自分なりに一旦この感動を整理しようと思う。内容について詳細なネタバレをするつもりはないが、ある程度展開には触れているので、未見の人はページを閉じた方がいいだろう。 一言で言えば大傑作。制作陣に何か言うとしたら「ありがとう」。それだけで十分だと思う。ファンの中には不満を漏らす声もあったようだが、私としてはもう何一つ思い残すことはない。11年に渡るシリーズ…

映画『シャザム!』感想! アメコミ映画の新たなる傑作! 福田雄一の吹替版など気にするな!

DCEUが遂にやってくれたぞ! 2013年の『マン・オブ・スティール』に始まったDCEUは、指揮を執ったザック・スナイダー監督のおかげというかせいというか、とにかく彼の作風を存分に発揮した非常にトーンの暗い重めな作品が2作続いた。その空気を打破するかと思われた『スーサイド・スクワッド』は脚本がてんでダメなのにキャラ立ちはサイコーという歪な映画になっていたし、『ワンダーウーマン』は高く評価されたものの、やはりどこかMCUへの劣等感のようなものを感じさせてしまう。ヒーローが一堂に会した『ジャスティス・リーグ』ですら、ツッコミどころが多く評価に困る始末。今後予定されていたバットマン単独作品の話も右往…