映画『トイ・ストーリー4』ネタバレ感想! 「衝撃の結末」である必要は何処に…

誰もが知るディズニー×ピクサーの名作「トイ・ストーリー」が9年ぶりに復活。『トイ・ストーリー3』で愛するアンディの元を離れ、新たにボニーのおもちゃになったウッディに、衝撃の結末が待っているという。予告で「この結末は誰にも予想できない」とされており、もしやとは思っていたが実際に鑑賞して「やりやがったなディズニー!」というのが率直な感想。ネットでも様々な意見が入り乱れているが、私にとってこの映画は、「映画としては100点、トイ・ストーリーとしては0点」という具合である。なぜ、なぜこれがトイ・ストーリーでなければいけなかったのだろうか。 トイ・ストーリー4 (オリジナル・サウンドトラック) アーティ…

ルパパト超全集BOXが届き、改めて金額にムカついた話

「ルパパト超全集BOX」が遂に手元に届いた。予約開始が4月1日で、それから約3ヶ月。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』という作品に心底惚れ込んでしまった私としては、毎年恒例となっているムック本、超全集の購入は避けられなかった。だが、情報解禁当初から言われている通り、やはりいろいろと不満が残る販売方法である。購入してからしばらくは存在を忘れていたが、先日発送メールが送られてきたことで怒りが沸いてきた。こんな販売形態はないだろ、と。 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー Blu-ray COLLECTION 1 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD…

映画『黒人魚』評価・ネタバレ感想! 人魚ではなく幽霊

実写版『リトル・マーメイド』のアリエルを黒人女優が演じることが少し前に話題になったが、本作は全くの無関係。人魚伝説をダークに演出したロシア産ホラーで、監督は『ミラーズ 呪怨鏡』のスヴィヤトスラフ・ポドゲイエフスキー。スラヴ神話に登場する水の精霊ルサールカをモチーフにしており、実際には人魚というよりも幽霊譚に近い。登場する「人魚」には鰭や鱗があるわけではなく、ただのずぶ濡れの女性だ。 分かりやすさを突き詰めた結果、邦題が内容と全く合致しない現象は最早お馴染みなので今更気にはしない。ただ、ネットのレビューを漁るとやはり「人魚ってなんですっけ?」と僕の私の人魚論を長々と書き連ねる方が散見されるので、…

映画『スネーク・アウタ・コンプトン』評価・ネタバレ感想! 内容地獄と吹替地獄のダブルパンチ

ラッパー軍団が凶暴な巨大蛇から町を救うというハチャメチャなおバカ映画。CGのクオリティも登場人物のIQも低い。頭を空っぽにして楽しめると言えば聞こえはいいが、個人的にはあまりのくだらなさに辟易してしまった。とりあえず下ネタならウケるだろうという浅はかな考えが見え見えで、全編にわたって非常に下品。キャラクターも全員バカなため、深みなどは全くない。一応序盤のやり取りがラストシーンで効いてくる仕掛けはあるのだが、やはりどうにも中途半端。バカバカしい映画というのは数多くあるが、これはバカの方向性が下ネタ一辺倒なので、それを受け入れられない人はキツいかもしれない。 そもそも巨大蛇が登場する理由すら、いじ…

映画『マーズ・コンタクト』評価・ネタバレ感想! 見せたいことを絞れなかったのか…

開始数分で気づいてしまった。「あ、予告詐欺案件だ!」と。予告詐欺案件とは、海外の映画が日本で公開もしくは発売されるにあたって、独自に作られた日本語版予告がもたらすイメージと本編の内容がまるで異なる案件のこと(私が作った言葉)。映画の盛り上がる部分を勝手に誇張して宣伝することで、完全にネタバレになってしまうこともしばしば。まあ観てほしいという思いがそうさせてしまうのだろうけど、わざわざお金を払って観たこちらは詐欺に遭ったような感覚に陥ってしまう。しかし、私はそういった側面も含めてTSUTAYAで適当にB級映画を借りることはギャンブルだと思っているので、ダメージは少ない。それにこの映画、全く面白く…

映画『孤独なふりした世界で』評価・ネタバレ感想! 喪失感と真摯に向き合う傑作

人類が絶滅した世界でただ一人生き残った男の前にある日突然少女が現れる。言ってしまえばこれだけの話なのだが、秀逸な邦題と淡々とした映像表現が観る者を引き込んでいく。個性派俳優のピーター・ディンクレイジと人気女優のエル・ファニングを主演に据えたこの映画は、非常に繊細かつ難解で、かなり人を選ぶ映画だと思う。世界の終末で生き残った男女という話はもはや手垢のついた設定だが、この映画にとってあくまで設定は舞台装置にすぎない。タイトルにもある通り、孤独や人とのつながり方に対して真摯に向き合ってはいるものの、問題なのは明かされない謎や不明点が多く、そのことが映画の主題を理解する妨げになってしまっているのだ。 …

映画『ダーククリスタル』評価・ネタバレ感想! 子供に見せたい王道ファンタジー!

1983年に公開されたファンタジー映画の名作『ダーククリスタル』が、近々Netflixで復活する。前々からタイトルは聞いていたものの、ファンタジー映画に耐性のない私は全く手を付けずにいた。しかし、新作が配信されるというし、Netflixで映画版の配信も始まったしということで、意を決してこの名作を鑑賞。物語は少年が世界を救うという王道ファンタジーだが、その真髄はセットや造形の作り込みにあった。正直30年以上前に公開された名作のレビューを今更するというのもなんだかおこがましい気がするのだが、感動を覚えたものに関してはやはり何かしら言語化しておきたい。大して知識のない映画好きが、素人なりにこの映画を…

Netflixドラマ『デアデビル』シーズン1 評価・ネタバレ感想! 13話をかけた壮大なヒーロー誕生譚

『アベンジャーズ/エンドゲーム』に続き、『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』が公開。フェーズ3が完結したことで、MCUは一つの区切りを迎えた。そんなタイミングで何故今更『デアデビル』の感想を書くかというと、単純に”私が今感動したから”である。『デアデビル』が配信されたのは日本でNetflixが導入されたのと同時、2015年の秋だった。当時はMCUと世界観を共有し、『アベンジャーズ』後のニューヨークを守る『ディフェンダーズ』の作品群の第一弾として計画されていたが、いつしかMCUとの連動は薄くなり、独自の路線へ。結果的には、繋がってはいるもののヒーローの合流などはないという曖昧なシリーズにな…

映画『X-MEN ダーク・フェニックス』評価・ネタバレ感想! 微妙と最高が同居する複雑な完結編

遂に完結してしまった『X-MEN』。今となってはアメコミ映画は映画界にとって欠かせない存在になったが、その原点はX-MENシリーズである。X-MENの映画がなければ、スパイダーマンもMCUもダークナイトもなかったかもしれない。X-MENシリーズはアメコミ映画というジャンルを誕生させ、存続を決定づけた偉大なシリーズなのである。 しかし、そんな偉大な作品であるにも関わらず、その評価はかなり微妙。作品が公開されるたびに、設定の矛盾や面白さのムラに苦しめられたファンたちの中には、MCU派へと流れてしまった者たちも多いだろう。そして、今作『X-MEN ダーク・フェニックス』も、20世紀FOXがディズニー…

映画『ザ・ファブル』評価・ネタバレ感想! 岡田くんを殺し屋にしておきながら微妙

凄腕の殺し屋”ファブル”が、一年間だけ身元を偽って普通に暮らす。「舐めてた相手が実は〇〇だった」系の話は近年ハリウッド映画でもよく見られるが、『ザ・ファブル』はそれを連載漫画として更に一段階推し進めた作品だ。主人公・佐藤の殺し屋としての技能は圧倒的で、彼が関われば事件はたちまち解決してしまう。しかし、”普通に暮らす”という任務があるため、基本は自分の身元を偽る。それでも殺し屋として過ごしてきたせいで、どこか感性が人とずれている。そのちぐはぐさが妙なユルさを醸し出しており、なんというか、非常に味のある漫画なのだ。 そんな大人気漫画『ザ・ファブル』が遂に実写化。比較的リアルに寄り添った設定のためか…