"2019"

映画『テリファイド』ネタバレ感想! アルゼンチンからやって来た傑作ホラー

ホラー映画と一口に言っても、ジャパニーズホラーや洋ホラーといった制作国の括りと、心霊なのか怪物なのか殺人鬼なのかと登場する怪異によっても区別されます。この『テリファイド』はアルゼンチンで制作された映画。パッケージでも存在感を放つこの怪物の正体ですが、簡単に説明してしまうのは少し味気なくもあります。 まあB級ホラーだろうけどやはりパッケージが気になる。この痩せた裸の男は一体どんな恐怖を味わわせてくれるのかと興味本位で鑑賞したのですが、これが大正解。見事に当たりを引いてしまいました。既存のホラー映画の枠組みをしっかりと抑えつつも怪異を抽象的な表現にとどめることによってその不気味さに拍車がかかってい…

映画『デッドリー・ゲーム』ネタバレ感想! 救いようのないクソ映画

いわゆる殺人ゲームもの。9人の若者たちが「殺人者ゲーム」というゲームで遊ぼうとしたところ、なんと本当に犠牲者が出てしまったというまあバカな映画です。『13日の金曜日』などを想起させるタイプですね。ただ、私かなり戸惑っております。ここまでありきたりで何も感じないデスゲームものがあっていいのか。そして、パッケージにいるピエロは一体何者なのか(映画に出てこなかった)。レンタル代数百円すら惜しくなるほどの紛うことなきクソ映画。微妙。ザ・微妙。 最初に9人の状況説明がなされます。彼らはちょうど高校を卒業したところで、ハーバード大学合格勢がほとんど。しかし、頭がいいというわけではなくコネだったりと入り方は…

映画『グラビティ 繰り返される宇宙』ネタバレ感想! ループものとは名ばかりのB級SF映画

「繰り返される宇宙」というサブタイトルの通り、ループものです。しかもかなりとっつきづらいタイプのSF。恋人の乗った宇宙船アトロパ号が行方不明になったことを知った元刑事のコールは彼女を探すために宇宙へ。すると、意外にもあっさりとアトロパ号を見つけ出し恋人と再会するものの、アトロパ号は別の宇宙船と衝突。その船を調査すると、なんとアトロパ号そのものでした。そこからクルー達は一つの結論にたどり着きます。この衝突はループしている。 要約するとこういうことです。 ①現在のアトロパ号が過去のアトロパ号と衝突し、航行不能に陥る ②未来のアトロパ号と衝突し、宇宙船が大破。クルー全員が死亡 この現象がループするこ…

映画「万引き家族」感想! アカデミー賞ノミネートも納得の素晴らしさ

実は是枝監督の作品はかなりとっつきづらいと感じていて、意図的に観ないようにしていた。「そして父になる」や「海街diary」などの近年の話題作も全く観ていない。実はこれにはキッカケがある。私が初めてそして唯一観ている是枝作品が「海よりもまだ深く」なのだが、日本を代表する監督の最新作なのだから観ない手はないだろうと劇場に向かい、いざ鑑賞して呆然となってしまった。というのも、非常に感覚的な映画なのである。まあ、『海よりもまだ深く』は是枝作品の中でも比較的知名度が低い方なので、そこまで観客に評価されてはいないのだろう。だが映画館に頻繁に足を運ぶ私にとって"期待していた映画が全く響かなかった"というのは…

映画「ウィザード・バトル 氷の魔術師と炎の怪物」ネタバレ感想!

ロシア発のファンタジー映画『ウィザード・バトル 氷の魔術師と炎の怪物』。なんとも安直なタイトルだが、その内容もいたってシンプルなもの。よく言えば王道ファンタジー、悪く言えばありきたりな作品だった。 サンタクロースが氷の魔術師として炎の怪物から世界を救っているという設定。日本のファンタジーものだと主人公は大体炎タイプだが、そこはさすが雪国ロシア。正義側は氷で敵が炎なのである。魔術師たちは氷の玉を弓のように扱うことで攻撃する。上位の存在になるとシンプルに人を凍らせることもできる。この辺りは独創性があってよかったが、下っ端は弓以外の攻撃方法を持たないのが難点。まあ敵対する炎の怪物というのが空からやっ…

Netflix映画「嵐の中で」ネタバレ感想! ハッピーエンドっぽくしてんじゃねえよ

Netflixを適当に観てみたらオススメ欄にあった「嵐の中で」という映画。あらすじを読むにタイムパラドックス的な話だと察しすぐに鑑賞したのだが、これが結構残念な出来。焦点がブレブレで、話の軸がどこにあるのかさっぱり分からない。誰目線でストーリーを追えばいいのか悩んでいるうちに、主人公のベラとニコの間で元の世界(ベラに娘がいた世界)に戻すか否かが論点になるのだけど、その決着のつけかたもほぼうやむやに。タイムパラドックスに巻き込まれた主人公の苦悩だけでなく、事件の真相やベラのおかげで助かったニコの人生など、様々な事象に言及していくのだけどそれがうまく絡み合っていない。一つ一つやれや、という感じ。 …

騎士竜戦隊リュウソウジャー第3話「呪いの視線」 感想・考察

パイロット版が終わり、初の中澤監督回。1話2話のジェットコースター的展開から一転し、安定した回になっていた。意外にもトワとバンバの登場はインパクトだけに頼り切り、ういの覚悟やメルトの変化など、キャラクターを平等に描く丁寧な作り。 第2話の感想はこちらから。 www.meerkatinspace.com マイナソーの親 トワによると、マイナソーの親を殺せばマイナソー自体も消滅するらしい。マイナソーが親の生命力を奪って成長していることを考えると確かに納得のいく説明である。しかし、躊躇なくういを殺そうとするトワとバンバにコウは「ういは友だちだ!」と大反発。世界を救うために犠牲を容認できるかという点は…

ジオウ放送中の今だからこそ『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』を振り返る

9月から始まった『仮面ライダージオウ』にも登場している、平成仮面ライダー10周年記念の『仮面ライダーディケイド』。過去作のライダーがとんでもないペースで登場することもあって、当時は毎週楽しみにしていた記憶がある。結果的には「お祭り作品」の枠にしか収まらないようなクセの強い作品に仕上がり、賛否両論の嵐を巻き起こした上に後の作品に残念な影響まで及ぼすことになったものの、ディケイドが後の平成ライダーシリーズに残した功績は計り知れない。先日何気なく観返した「仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」。宣伝では昭和ライダーも含めた全ての主役ライダーが一堂に会し、大杉漣や石橋蓮司が幹部を務める…

映画「レゴムービー2」ネタバレ感想! 前作を上回る感動作!

1作目の衝撃から5年を経ての続編。正直、続編が作られると聞いた時は驚いた。あの初見殺しの演出と綺麗なエンディングに続きが必要なのか、と。日本語版予告が公開されるも全く話の概要が掴めない。むしろバットマンが「クセがすごい」などと流行からワンテンポ遅れた発言をしていてLEGO映画の宣伝に辟易した。しかし、1作目と「レゴ

「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」ネタバレ感想! 腕毛のオッサンに泣かされるとは思ってなかったよ

最初に言っておくと、俺ポケモン映画基本好きじゃないんですよ。言うほど数も観てないんだけど、観た作品はどれも正直何が面白いのか全く分かんなかったです。みんなが「もはや子ども向けじゃない!」とか言って絶賛する「ミュウツーの逆襲」も、去年まさかのリブートで世代直撃の人に刺さりまくったらしい「キミにきめた!」も、全部真顔。だからポケモン映画は合わないと分かってたし、俺は結局ポケモンに選ばれた存在じゃねえんだ…もうポケモンのターゲット層じゃなくなっちまったんだな…と悲しくなったりもしてました。でも、配信されるポケモンが手に入らないのは嫌なので、ここ数年はポケモンを受け取るためだけに映画を観に行っていて。…